令和の新一万円札の顔となる渋沢栄一が現役を引退した76歳の時に書いた書籍が「論語と算盤」です。
「論語と算盤」とは、どのような意味なのでしょうか?
「論語」は、古代中国の春秋戦国時代に書かれ、孔子の教えをまとめたものです。「論語」は「道徳」と読み替えることができます。また、「算盤」は商人が持っていたもので、商業・経済・ビジネスを意味します。渋沢は道徳と経済は一体となって考え教育すべきとする道徳経済合一説を唱えました。
経済ではお金儲けを推奨するのに対し、道徳ではお金儲けは卑しいものと捉えられ、道徳と経済は相反するものとして捉えられていました。道徳=人間としてのあるべき姿は武士・侍に教育し、商業は商人に教育するものとされていましたが、経済+道徳の両方の教えが必要だと主張しています。
渋沢栄一の漫画版も読みやすくて面白いですよ!
原文の書籍についてはこちらです。
渋沢はパリ万博の使節団に命じられ、西洋から株式会社や銀行の仕組みを学び、日本の近代化を推し進めた重要人物ですね。こんな人物が日本にいたんだ!というのは衝撃でした。
渋沢栄一が手掛けた企業
・みずほ銀行(旧第一国立銀行)
・東京証券取引所
・東京海上日動
・帝国ホテル
・東京電力
・王子製紙
・東急電鉄
現存する日本の大企業の多くは渋沢栄一が手掛けており、500社以上も設立に関与したという事実は驚きでした。日本史の理解にもつながりそうです。新一万円札が発行される頃には、渋沢栄一の人物像について知っておくと良さそうです。
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